僕は自他共に認める超短気な人間です。
ここ数年は僕自身すぐ怒らないよう努力をして、短気は収まってきたと思っていました。
・・・が、またやらかしてしまいました。
全く変われていなかったんです。妻といるときに短気が発動してしまいました。。。
今回は自分の短気を直すために出会った 『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』という本について紹介します。
そもそもアンガーマネジメントとは?
そもそもアンガーマネジメントってなんじゃいって方もいると思うので簡単に説明します。
一言で言えば、怒り(アンガー)を管理(マネジメント)をするという考え方。
短気やモラハラなどと一緒に紹介されることが多いですが、「メールで怒らない伝え方」や「公共マナーを守らない人に怒らない」など、一般的で小さな怒りにもアンガーマネジメントは使えます。
アンガーマネジメントの本はたくさん出版されているので、見つけるのはたやすいかと思います(内容が合う合わないは別問題として…)。
僕自身、以前に短気を直す本を読んだ経験はありましたが、今回は本当にすがるような思いで本を探しました。
『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』について
冒頭で紹介した『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』では、怒りを抑える方法ではなく相手にも配慮した、怒らない伝え方について多くのページが割かれています。
本の中で何度も言われているのが、怒ることは悪いことではないということ。
「怒ることは理想と現実のギャップ。人間はみんな価値観が違う生き物なので、ギャップがあるのはしょうがない。感情的にキレず、相手に伝える方法を工夫しましょう」
これが本に書いてある本筋になります。
大切なのは・・・
・怒ることと怒る必要のないことを区別すること!
・怒らなければいけないことはきちんと怒り、怒る必要のないものは怒らずにすむようになること!アンガーマネジメント 怒らない伝え方
全体的にビジネス上の例えが多いですが、50シーン以上の実例を出しながら対処法を解説してくれているので、想像がしやすいです。
タイトルにもある通り「怒らない伝え方」をメイン内容ですが、僕は「解決策よりも気付きの方が大事」だと感じたので今回はそこに注目してみました。
- 自分の中の「ゆずれない価値観」が怒りの原因
- 身近な対象ほど怒りは強くなる
- 怒りの対処法は「数値化」
1,「ゆずれない価値観」=「◯◯するべき!」
そもそも、なぜ人は怒りを感じるのか。
我々人間にはそれぞれの価値観を持っていて、この価値観外のことが起きると怒りにつながります。
要は理想と現実のギャップですね。
例えば僕がよくイライラする(していた)「エスカレーターでの片側開けルール」について。
エスカレーター会社も「片側だけに乗らないで下さい」と声明を出していますし、「エスカレーター内では歩かないで下さい」という注意喚起も貼ってあります。
だから我が物顔で右側(関東は右側がマナー)を歩く人にも、「人が来たから右側を開けなきゃ」という妻にもイラついていました。
僕の中では「エスカレーターは歩かないべき。だから片側を開ける必要がない」という「◯◯すべき」を持っていました。
でも、エスカレーターを歩く人は「右側は開けておくべき」と思っていたんです。
ここの価値観の差が怒りにつながるんですね。
お互いの考えなんて知り得ないですし、なんなら他人同士ですから知ったこっちゃないという。それぞれがお互いに「自分が正しい」と思っているんですよ。
こういった意識の差が、お互いのイライラにつながるんだなと。
妻に対しても同じことなのでしょう。夫婦といえど他人は他人です。
我が家は何度も衝突した結果「思っていることはできるだけ伝え合おう」とルール化しているものの、すべての考えを知っているかといえば、それはNOでしょう。
夫婦ですらこれですから、相手が見ず知らずの人なら諦めるしかないのかなと。
まぁ、それが一番難しいのですが。
他人に対するイライラは「ゆずれない価値観」=「◯◯するべき!」と思い込んでいるから!ということがわかっただけでも前進です。
余談ですが、「ゆずれない価値観」の話は以前に読んだ本にも書いてありました。
対人ストレスは「役割期待のずれ」から起きる。
「怒り」がスーッと消える本
こちらも内容はアンガーマネジメントの本ですが、個人的には挿絵や箇条書きになっている『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』のほうが読みやすかったです。
Amazonの評価は高いので、この辺は個人の相性なのかなと思います。
2,怒りは身近な対象ほど強くなる
本では「怒りは身近な対象ほど強くなる」と紹介されています。
妻に対してずーーーーっとイライラしていた時期が確かにありました。その当時はイライラの原因がすべて妻だとまで思っていましたね。
今思えば全くそんなことはないし、むしろ僕のイライラのせいで妻にまで迷惑をかけていました。。。いわゆるモラハラでした。
本当にクズだったんですよねぇ…。
では逆に遠い存在にはイライラしないのか?
僕は遠い対象(赤の他人)にも怒りは強くなります。
駅とかでもよくおっさん同士が揉めてるじゃないですか。あれ、売り言葉に買い言葉で僕もやったことあるんですけど…。
我が物顔で歩いてくるおっさんってイラつくじゃないですか!
・・・まぁこれはさきほど話したように「知り得ないお互いの価値観の相違」が喧騒の元なんですよね。
知らない人だから余計に理解なんてできない。
そんな僕も最近では、感情的にぶつかるのではなく、適当にいなすことを覚えました。アンガーマネジメントの効果と言えるのではないでしょうか。
満員電車でちょーっと当たっただけですげーキレられた。
— リチャ / 7歳&5歳&1匹 / フルリモートエンジニア (@papa_ritya) December 6, 2017
「はいはい、ごめんごめんw」
って言ったら何も言ってこなくなった。
こういうとき応戦しなくなっただけでも自分で変わったなーと思うわ。
3,怒りの対処法は「怒りの数値化」
『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』では「11つの怒りのコントロール方法」について書かれており、その中の「怒りの数値化」が個人的にしっくりきました。
「怒りの数値化」とは、自分の怒りに点数を付けることで客観的に自分の状態を把握します。
0点 | 怒りは感じていない |
1~3点 | イラッとしても、すぐ忘れるレベル |
4~6点 | 時間が経ってもイライラ |
7~9点 | 頭に血がのぼる怒り |
10点 | 絶対に許せない! |
これは「怒りを感じた時に点数を考えることで、その間に怒りは収まる」というコントロール方法なんです。
怒りのピークはだいたい6秒と言われています。
怒りを感じたときに冷静に点数を付けられるかが問題ですが、自分が落ち着くには良い方法だと思います。
「この怒りは何点だろう?」
と思考を挟むことで、感情的に反応することを避けられるはずです。
怒りの数値化=Twitterにイライラを書き込むこと?
「怒りの数値化」ですが、僕としては「Twitterにイライラを書き込むこと」と似ているのではと感じています。
僕は以前にこんなツイートをしたことがあります。
前に誰かが言ってたけど、声には出てないけどTwitterに吐き出すだけでもストレス発散になるね。「むかつくー!」ってTwitterに書くだけでちょっとスッキリした。午後から切り替えて仕事しよ。
— リチャ / 7歳&5歳&1匹 / フルリモートエンジニア (@papa_ritya) November 9, 2017
「あーーー!」とか大声を出すとストレス発散になるとよく言われますが、僕は言葉を書くだけでも結構ストレス発散になったんです。
Twitterだと『誰かに聞いてもらった気になれた』ので意外とスッキリしました。
「一旦、自分の状況を振り返る時間ができる」という点がTwitterの書き込みと怒りの数値化が似ているところなのかなと。
「数値化」なら点数を付ける間、「Twitter」なら文章を考える間、それぞれ一旦冷静になれるんです。
ただし、怒りや愚痴は賛否両論を呼びやすく、Twitterに書くことは非常にリスキーです。嫌われたり、フォロー外されたり…。
なので、別に本当にTwitterに書き込まなくてもいいと思うんです。
ただ単に「Twitterに投稿するならなんて書くだろう」と考えるだけでもOK。
合わせ技として、細かい内容は書かずに点数だけをTwitterに書くというのもアリかもしれませんね。
要は冷静になることができれば良いだけの話。
今後、僕もTwitterで「怒りの数値化」をやってみようかな。唐突に点数が付けられていたら察して下さい(笑)
まずは状況把握することが大切
「怒りを抑えるには一度冷静になり、状況把握をすることが大切」
本を読み終え、これがわかっただけでも収穫でした。元々の僕は売り言葉に買い言葉が通常営業、まるで瞬間湯沸かし器。
でもそうではなく、
一旦落ち着こう?他のことしていたら怒りも収まるかもしれないよ?(怒りの数値化)
というか、相手はこうすべきとか分かってないかもよ?(◯◯すべき)
ってことを教えてくれた、本当に勉強になる本でした。
僕はだいぶマシになったとはいえ、未だに「イラッ!!」とすることはあります。すぐ行動に移してしまうこともあります。
でも、この怒りとはうまく付き合っていけば、家族とも他人ともお互いに気持ち良く生活が出来るんじゃないかな、と前向きになれました。
この『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』だけでなく、怒りに関する本を読むことはこの気持ちを忘れないためにも大事だと感じています。
定期的に読み直して、今の気持ちを忘れないようにしたいと思います。